FXで負けないためのメンタル管理
ここに記載しているメンタル管理をすべてクリアできている人はFXで破産に向かうことはありません。大きく負けるタイミングというは、ギャンブル界隈でいうティルト※状態に陥っていることが多く、この状態を回避することで破産を回避できます。ここでは、行動原理を学び、客観的に自分自身の行動を評価できるようになりましょう。
※ティルト:「プレイヤーが合理的な判断ができなくなり、感情にかられた行動をとるようになってしまった状態」
1.サンクコスト効果
もったいない精神。頑張った、苦労したので諦められない。そんな感情が判断を歪めてしまうことがあります。また、FXでは、分析中やノーポジ時よりもポジションを持っている時、含み損を抱えている時、損切りのした時に圧倒的な負担を感じます。かけた時間以上にどの程度、心が浪費しているか意識して判断に影響していないか確認する必要があります。
対策
ゼロベースで考える癖をつけること。
2.ダニング・クルーガー効果
わかってきた!というタイミングが一番危険。思い込みや先入観によって非合理的な判断をしてしまう「認知バイアス」のひとつで、誰もが陥る可能性があります。少し勝っただけで、たぬきの皮算用を始めてしまったりすることはないでしょうか。
対策
勝って兜のおをしめよ。油断や慢心を排除する。
3.プロスペクト理論
人は期待値で判断せずにその状況や心情で判断して期待値を歪めてしまうこと。その結果、人は損を嫌う行動をする。
対策
エントリー時にはTPとSLをセットして動かさないこと。臨機応変には勝てるようになってから。
4.メンタルアカウンティング
金銭に関して合理的ではなく、心情的な判断をしてしまうこと。 行動経済学では、商品や金融資産の額面の金額などが同じでも、その時の人の心理状況によって消費や投資に影響を与えることがあるとされています。儲けたお金は雑に扱ってしまう。勝ちが続くとトレードが雑になる傾向。
対策
雑にトレードしないことが重要。どんなお金でも大切。
5.レイク・ウォビゴン効果
自分は特別と思ってしまう。自分は平均以上だ。自己否定が必要。自身には特別なことが起こる。
対策
過度な期待はせずに、ある程度理想を下げよう。自分にも相場にも。
6.テンションリダクション効果
緊張状態から解放されたところで油断してしまうこと。FXだと大きな損切りのの後やハイレバ取引の後に安易な、軽率なエントリーをしてしまうことです。これは損失に至らない場合でもチャートに張り付いて損益を凝視してしまう人は過度なストレスにさらされています。その後の取引ではテンションリダクション効果により損失を重ねてしまうことになります。
対策
興奮してきたら、時間をおいて冷静になりましょう。その日の取引を中止するとかでも○。
7.ソロモンのパラドックス
他人には適切なアドバイスができるのに、自分のことになると適切な判断ができなくなる。そんな認知バイアスのひとつ。つまり、頭で考えるほど行動するのは簡単ではない。
対策
第三者の視点でトレードする。一人称で見る事実より三人称(神の目)で見る事実の方が実態に近くなる。その行動が誰か(第三者)に説明して合理的であるかを確認する。
8.アンカリング効果
自分の(勝手な)基準で高い安いを判断してしまう。他にはMTFやファンダ、SNSの情報を基準に「今日は上がるはず」という基準から値頃感を感じてしまうこと。
対策
建値を基準に考えない。事前の情報や上位足を元に値頃感を持たない。
9.確証バイアス
自分の都合の良い情報ばかり集めて自己肯定してしまうこと。損切りできないことや、損切りが遅れてしまう要因になります。損切後も「確証バイアス」や「アンカリング効果」により自身の判断が正しく相場の逆行(多くの場合はトレンドが出始めている)は一時的なものであると判断しリベンジトレードを行ってしまう。
対策
反論も積極的に取り入れる。常に逆の立場を想像する。つまり、あなたが買っているということは別の誰かが売っているであることを意識する。あなたが負けているのであれば別の誰かは勝っているということ。
10.バンドワゴン効果
人の支持を得ていることで実際以上の価値が付加されてしまう効果です。この効果により、実際は100円のものが105円で取引されるという現象が起こります。
対策
「人のいく裏に道あり花の山」という格言を心がける。ただしFXでは裏の裏も心がける。つまり、あえて大衆に紛れるという選択も必要。
11.後知恵バイアス
チャートを後から見た時にあたかも利益が取れていたように感じてしまうこと。あるいは、予想が当たっているように感じること。過去検証や手法解説は、この現象に注意する。よってオンタイムで実際にエントリーすることは非常に難しいことです。
対策
たらればを言わないこと。意味がないことを心得る。過去の出来事と未来で起こることは、”ほとんど”関係ない。
12.シロクマのリバウンド効果(カリギュラ効果)
損失について忘れようとすればするほどむしろ考えてしまう。また、禁止行為を抑制すればするほど禁止行為を行ってしまう心理現象のこと。ポジポジ病やリベンジトレードをわかってはいてもやってしまう。身近なところだとダイエットに失敗してしまうのは、この心理現象によります。
対策
過度な抑圧はしない。ある程度ルーズに完璧を求めないで息抜きも必要。FXにのめりこむ人の多くはギャンブル好きが多いものです。ハイレバ口座でもよいので息抜き用に口座を設けギャンブルと一線を引いて自身をコントロールするのもよい。